令和6年度の最低賃金について正式な公示待ちとなっていましたが、先日すべての都道府県で公示され、全国加重平均は51円の引上げと答申と同水準の引上げ額になりました。
改定日は10月1日以降となっていますが、自社の従業員の給与が最低賃金を下回っていないか事前に確認しておきましょう。
全国加重平均額は、前年度の1,004円に対して今年度は1,055円となり、最も高かったのは東京の1,163円で、神奈川が1,162円、大阪が1,114円と続き、最低賃金額が1,000円を超えたのは前年の8都府県から16都府県に増加しています。
また、全国トップの上げ幅となったのは徳島県で、国が示した目安の50円を大幅に上回る84円の引上げとなりました。この背景には、大阪や兵庫など時給の高い府県が近隣にあり、近隣への若者の流出を防ぎ人手不足による倒産を防ぎたいという考えがあるようです。
2030年代半ばまでに全国加重平均が1,500円になること目標として掲げている中、今後も毎年50円前後の引上げが行われていく予定ですが、高騰する人件費に対応するには企業内での生産性向上が重要な課題となります。政府は中小企業向けの支援策のひとつとして「業務改善助成金(生産性向上のための設備投資を行い事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、設備投資にかかった費用の一部を助成)」の制度拡充を本年度もおこなっていますので、ぜひ、ご活用ください。
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