労災保険は、原則、日本国内で働く従業員が対象となりますが、従業員以外でも業務の実態や災害の発生状況からみて、従業員に準じた保護を行うことがふさわしいと見なされる一定の人は、特別に労災保険に加入することが認められています。
この制度を「特別加入」といいますが、令和3年9月から“自転車配達員(Uber Eatsの配達員など)”と業務委託で仕事を行う“ITフリーランス”も加入できる対象に追加されました。
労災保険の給付の種類
・療養補償給付(療養給付)…かっこ内は通勤災害の給付名称
傷病の治療にかかる費用の補償
・休業補償給付(休業給付)
傷病のため働くことができず収入がない場合の補償
・傷病補償年金(傷病年金)
療養開始から1年6ヶ月経っても治らず一定の傷病等級に該当する場合の補償
・障害補償給付(障害給付)
傷病が治癒(症状固定)した後に一定の障害等級に該当する場合の補償
・介護補償給付(介護給付)
一定の障害を有する者の介護に係る費用の補償
・遺族補償給付(遺族給付)
加入者が死亡したことによる遺族への補償
・葬祭料(埋葬給付)
埋葬を行う費用の補償
労災保険の保険料
【 給付基礎日額(*1)×365×労災保険料率(*2)】
*1 3,500円~25,000円の間で加入者が任意で選択
*2 自転車配達員 1.2%
ITフリーランス 0.3%
例)ITフリーランスの方が給付基礎日額10,000円を選択した場合
10,000×365×0.3%=10,950円
労災保険は比較的安い保険料で手厚い補償を受けることができますが、事業主として経営に関わる業務を行っていたり、傷病をかかえながらも業務を継続していた場合は休業給付の支給要件を満たさないなど、補償が受けれないケースもありますので、補償の範囲を十分確認の上、加入をご検討ください。
厚生労働省 労災保険の特別加入制度のサイトはこちらをクリック
リーフレット「自転車を使用して貨物運送事業を行う皆さまへ」はこちらをクリック
リーフレット「ITフリーランスの皆さまへ」はこちらをクリック