令和5年度の最低賃金について正式な公示待ちとなっていましたが、先日すべての都道府県で公示され、答申どおり全国加重平均で43円の引上げとなりました。
改定日は10月1日以降となっていますが、自社の従業員の給与が最低賃金を下回っていないか事前に確認しておきましょう。
全国加重平均額は、前年度の961円に対して今年度は1,002円となり、政府が掲げていた方針(全国加重平均1,000円以上)を今年で達成したことになります。また、最低賃金額が最も高かったのは東京の1,113円で、神奈川が1,112円、大阪が1,064円と続き、1,000円を超えたのは前年の3都府県から8都府県(東京・神奈川・大阪・埼玉・愛知・千葉・京都・兵庫)に増えています。
物価上昇や労働力人口の減少により、人件費はこれからも高騰していくと予想されますが、高騰する人件費に対応するには企業内での生産性向上が重要な課題となり、政府は中小企業向けの支援策のひとつとして「業務改善助成金(生産性向上のための設備投資を行い事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、設備投資にかかった費用の一部を助成)」の制度拡充を今年もおこなっていますので、ぜひ、ご活用ください。